Hotel Wing International Select 大阪梅田

プロジェクト概要

プロジェクト名Hotel Wing International Select 大阪梅田
所在地大阪府梅田
施工年2018年
用途・種別ホテル
対応内容グランドデザイン

ホテル事業者が抱いていた想い

ビジネスホテルを、「また泊まりたい」と思わせるホテルに

大阪梅田。ビジネスホテルがひしめく激戦区です。

このエリアに新たにホテルを開業するにあたり、求められたのは明確な差別化でした。
価格で選ばれるのではなく、印象に残り、リピート客を獲得できるホテルにしたい。
同時に、ホテルの存在が地域の集客と活性化にも貢献するものでありたい。

ビジネスホテルの枠を超えた体験価値を、デザインの力でどう実現するか。それがこのプロジェクトのテーマでした。

ドムスデザインのアプローチ ― 図面を引く前にやったこと

物語のあるホテル

ビジネスホテルの差別化を考えるとき、多くの場合は設備のグレードアップやサービスの充実に向かいます。
ドムスデザインが着目したのは、それとはまったく異なるアプローチ。 ホテル全体に「物語」を宿すことでした。

宿泊という体験そのものをエンターテインメントに変えるために、一つの作品世界をホテル全体に展開する構想を立てました。

華麗なるギャツビー

物語の舞台にふさわしい作品として選ばれたのが、F・スコット・フィッツジェラルドの名作「華麗なるギャツビー」。
1920年代ニューヨークのきらびやかなアールデコの世界。

ドムスデザインは、この作品が持つ華やかさ、個性豊かな登場人物たち、時代の空気感を、ホテルのデザイン言語に変換する方法を練り上げました。

6人の登場人物を6フロアに割り当てる設計

物語の登場人物6人。ギャツビー、デイジー、ジョーダン、マートレ、ニック、トム。
それぞれのキャラクターが持つ個性を、各フロアのインテリアテーマとして割り当てる計画を構想。

エレベーターを降りるたびに、異なる登場人物の世界に足を踏み入れる。その体験設計を、デザイン着手前の段階で組み立てました。

ドムスデザインでは、デザインの前に「差別化の核となる物語」「作品世界とホテル体験の接点」「フロアごとの体験設計」を読み解きます。
いきなり線を引かない。まず、宿泊者が主人公になれる物語をつくるのです。

コンセプト 「花から華へ」

ビジネスホテルは「寝るだけの場所」。多くの宿泊者がそう割り切っています。
しかし、もしホテルの扉を開けた瞬間に映画の世界に入り込めたら。
エレベーターを降りるたびに、異なる登場人物の人生を感じられたら。

泊まること自体が、非日常の体験になります。

「ニューヨークを舞台にした『華麗なるギャツビー』の主人公になったような、ホテルライフを」

コンセプトは「花から華へ」。
ビジネスホテルという日常的な「花」を、物語と非日常が息づく「華」へと昇華させる。
1920年代のきらびやかなアールデコの世界を、大阪梅田の地に再現しました。

デザインの特徴

1.摩天楼をイメージした外観

1920年代ニューヨークの摩天楼をイメージした外観デザイン。大阪梅田の街並みの中で一目でこのホテルだとわかる存在感を持たせています。

2.グレートギャツビーの世界に迎え入れるエントランス

エントランスを入ると、きらびやかなアールデコの世界が広がります。インパクトのあるVIPフロント、グレートギャツビーの世界観を表現した内装。エントランスドアの真鍮装飾、ニッチソファー、円形カウンターがシンボルのカフェバー。宿泊者が足を踏み入れた瞬間から、物語の中に引き込む空間です。

3.6人の登場人物 × 6フロアのインテリア

このホテル最大の特徴は、各フロアを「華麗なるギャツビー」の登場人物6人のイメージでデザインしたことです。

GATSBY階 ― 神秘的でカリスマ性のある男性。鏡のディテールにまでこだわったデザイン。
DAISY階 ― 天真爛漫でかわいらしい女性。カットガラスの照明やミラーが華やかさを添えます。
JORDAN階 ― さばさばとしたモダンガール。大胆な丸を描くベッドヘッドが個性を放ちます。
MATRE階 ― 摩天楼をイメージしたベッド。ザ・アールデコな鏡が時代の空気を伝えます。
NICK階 ― さわやかな好青年。アールデコデザインのミラーが空間を引き締めます。
TOM階 ― 堅実な大人の男性。アールデコデザインのベッドヘッドが落ち着いた雰囲気を演出。

エレベーターホールから客室まで、フロアごとにまったく異なる世界観。
「次はどの人物の階に泊まろうか」その選ぶ楽しさが、リピート宿泊の動機になります。

4.ディテールへのこだわり

トイレサインに至るまで、ホテル内のあらゆる要素にアールデコの世界観を反映。
一つひとつのディテールが物語の一部として機能し、宿泊者を「華麗なるギャツビー」の世界に没入させます。

結果・成果

ビジネスホテルの常識を覆す、物語のあるホテル

差別化6人の登場人物 × 6フロアという唯一無二のコンセプト
リピート動機「次はどの階に泊まるか」という選ぶ楽しさ
外観の存在感摩天楼イメージで梅田の街に際立つファサード
素材へのデザインの一貫性外観からトイレサインまでアールデコで統一

大阪梅田というビジネスホテル激戦区で、価格競争ではなくデザインの力で差別化を実現。
「泊まる」だけでなく「物語を体験する」ホテルとして、印象に残り再訪したくなる空間をつくり上げました。

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