クレセントコート

プロジェクト概要

プロジェクト名クレセントコート
所在地千葉県松戸市
施工年2019年
用途・種別賃貸マンション(72戸)
対応内容外装デザイン・内装デザイン

オーナー様が抱いていた想い

郊外の72戸を満室にする。しかも、時が経つほど美しくなる建物で

千葉県松戸市という郊外で、72戸の賃貸マンションを満室経営する。それだけでも高いハードルです。

しかしオーナー様の要望はさらにその先にありました。「完成した時が一番美しいのではなく、時代(トキ)が経つごとに美しさと存在感が増すような建物をつくりたい」。新築時のピークではなく、年月とともに価値が深まる賃貸マンション。その実現がこのプロジェクトのテーマでした。

ドムスデザインのアプローチ:図面を引く前にやったこと

街をつくるという発想

イタリアの高台の街サンジミニャーノ。街の中心に広場があり、広場から路地がつながり、道巾2〜3mの両側にお店やカフェが連なる風景。あのワクワクしながら街を歩く楽しさを、マンションの中で体験できないか。「マンションをつくる」のではなく「街をつくる」という発想から構想が始まりました。

「帰り道」をストーリーに

パーゴラのあるガーデンに近づき、ウッドデッキを歩き、カフェへ。螺旋階段を上がり、トップライトのある廊下を路地のように進み、プライベートルームへ。この一連の「帰り道」がすべてストーリーとしてつながる体験設計を、デザイン着手前に組み立てました。

「経年美化」する素材

イタリアから取り寄せたポップモダンなタイル、アイアンの手すり、アイアンワークス。新築時がピークではなく、年月とともに味わいが増す素材を選定し、「時が経つほど美しくなる」価値を空間に埋め込む方針を固めました。

ドムスデザインでは、デザインの前に「空間の発想転換」「帰り道のストーリー」「経年美化する素材」を読み解きます。
いきなり線を引かない。まず、マンションを「街」に変えるための構想をつくるのです。

コンセプト「街歩きのようなマンション」

賃貸マンションの共用部は、ただの「通り道」として扱われがちです。エントランスから廊下を歩き、自分の部屋に入って鍵を閉める。共用部に用はない。それが多くの賃貸マンションの現実です。

しかし、もし帰り道そのものが楽しかったら。パーゴラのあるガーデンを抜け、カフェでコーヒーを飲み、螺旋階段を上がり、路地のような廊下をアートに囲まれて歩く。毎日の「ただいま」が、街を歩くような体験になる。

「マンションではなく、街をつくる。帰り道が、イタリアの路地を歩くような時間になる」

イタリアの高台の街サンジミニャーノからインスピレーションを得たこのコンセプト。72戸の賃貸マンションを「住む場所」から「暮らしを楽しむ街」に変える。それがクレセントコートの世界観です。

デザインの特徴

1. パーゴラのガーデンとカフェが迎えるエントランス

マンションの入口に近づくと、まずパーゴラのあるガーデンがお出迎え。バーベキューもできるウッドデッキのガーデンを歩き、入居者が自由にコーヒーを飲める共用カフェへ。マントルピースやアートに囲まれ、一日中過ごせるような場所です。正面玄関の入口にはオーナーの頭文字「M」とLOVEが隠されています。

2. 路地のような廊下と螺旋階段

階段は映画に出てくるクラシックな螺旋階段。見上げれば美しいアイアンの手すり、ポップモダンなイタリアンタイルがアクセントに。廊下には自然光の入るトップライトがあり、外のような内のような空間をアートの香りを感じながら歩く。突き当たりはアイアンワークスで風が抜け光が入る場所に。街のようなランタンの照明が、路地を歩くトキメキを演出します。

3. ゆとりある居室と経年美化する素材

室内は1K・25㎡〜のゆとりある空間。1階は天井高2.9mでナチュラルテイストに、アクセントの照明器具が空間に個性を添えます。パウダールームはタイル調の床、ユニットバスにもアクセントカラー、トイレはブルーを基調に。カップルでも友達同士でも心にゆとりを持って過ごせるプライベート空間です。

4. 時が経つほど美しくなる建物

イタリアから取り寄せたタイル、アイアンの手すりとワークス、街のようなランタン照明。新築時が美しさのピークではなく、年月とともに味わいが深まる素材を随所に配しています。「完成した時が一番美しいのではなく、時代(トキ)が経つごとに美しさと存在感が増す」というオーナーの要望を、素材の選定で実現しました。

結果・成果

郊外の72戸が、「住みたい街」に変わった

コンセプトの実現マンションの中に「街歩き」の体験を生み出した
共用部の価値パーゴラガーデン・カフェ・螺旋階段・路地のような廊下で「通り道」を「居場所」に
居室のゆとり1K・25㎡〜、天井高2.9m(1F)のゆとりある空間
経年美化イタリアンタイル・アイアンワークスなど時が経つほど美しくなる素材を採用

千葉県松戸市という郊外に、「街歩きのようなマンション」が誕生しました。帰り道がイタリアの路地を歩くような時間になり、共用部が「通り道」ではなく「自分の居場所」に変わる。La Bella Vitaと共通する「建物全体が暮らしの舞台になる」という思想が、ここでも形になっています。

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